AIが書いた文章をそのまま使わないほうがいい理由

AIが書いた文章は、そのまま使わずに一度自分の目を通したほうが安全です。理由は品質が低いからではなく、形が整っているぶん、中身のズレに気づきにくいからです。

読みやすい日本語で、見出しもそろっていて、それらしい結論まで付いている。だからこそ「合っていそう」と思ってしまう。ここが落とし穴になります。

この記事では、公開したり送ったりする前に見ておきたい観点を4つに絞って整理します。

1. 事実の部分だけ抜き出して確かめる

まず確認したいのは、文章の中の「事実として言い切っている部分」です。数字・日付・固有名詞・料金・機能の有無などがこれにあたります。

AIは、知らないことを「わかりません」と書かずに、もっともらしい形で埋めてしまうことがあります。文体が自然なので、間違っていても違和感が出にくいのが厄介なところです。

やることはシンプルで、本文から事実の記述だけを拾い、公式サイトなどの一次情報で照合します。特にサービスの料金や無料で使える範囲は変わりやすいので、確認が取れないならその一文を消すほうが早いこともあります。

この点はAIに質問するときのコツ。指示の書き方で答えは変わるでも触れた「出てきた答えの正しさは自分で確かめる」という話と同じです。

2. 自分の状況に合っているかを見る

AIは、指示に書かれていない前提を一般的なもので補います。その結果、間違ってはいないけれど自分の話ではない文章ができあがります。

  • 想定している読者が、実際の読者とずれていないか
  • 自分がやっていないことを、やっているように書いていないか
  • 話の規模が、実態より大きく(または小さく)なっていないか

3つめは見落としやすいところです。AIの文章はまとめが得意なので、実際は一例にすぎない話が「よくあること」のように書かれることがあります。

3. 声のトーンを自分に寄せる

AIの文章には、ある種の平均的な言い回しが出やすいという特徴があります。「〜することが重要です」「〜と言えるでしょう」といった、無難だけれど誰の言葉でもない表現です。

短い文章なら気になりませんが、同じ書き手として続けて発信していく場合、読み手はトーンの違いに気づきます。全部を書き直す必要はなく、次の程度で十分変わります。

  • 言い切りすぎている箇所をやわらげる(またはその逆)
  • 使わない語彙を自分の言葉に置き換える
  • 自分の経験を一文だけ足す

4. 「削る」ほうを先にやる

AIの文章は、丁寧に書こうとするほど長くなりがちです。前置き、まとめ、補足の説明が重なり、読み終わったのに何も残らないということが起こります。

直すときは、足すより先に削るのがおすすめです。同じことを言っている段落をひとつにする、当たり前の説明を落とす。それだけで読みやすさは変わります。

手間をかけすぎないために

ここまで4つ挙げましたが、すべての文章に毎回フルでかける必要はありません。目安として、外に出るものほど確認を厚くすれば十分です。

自分用のメモや下書きなら、そのままでも困りません。一方で、公開する記事・お客さまへの連絡・自分の名前が出るものは、少なくとも「事実の確認」と「自分の状況に合っているか」の2つは通しておきたいところです。

AIは、白紙から書き出す時間を大きく減らしてくれます。そのぶんの時間を確認と調整に回す、という配分にすると扱いやすくなります。

まとめ

  • AIの文章は形が整っているぶん、中身のズレに気づきにくい
  • 事実の記述は抜き出して一次情報で照合する。確認できなければ書かない
  • 自分の状況・トーンに合わせて直す。足すより先に削る
  • 外に出るものほど確認を厚くする。全部に同じ手間はかけなくてよい

デジタルラボ金沢では、こうしたAIとのつきあいかたを、初心者からOKの形で一緒に考えています。「使ってはいるけど、これでいいのか自信がない」という段階の話も歓迎なので、気になった方はお問い合わせからどうぞ。

← 記事一覧へ戻る コミュニティに参加する