AIで画像を作る前に知っておきたい基本
AIで画像を作るとき、最初に効いてくるのは操作の習熟ではなく、何に使う絵なのかを先に決めておくことです。
「とりあえず作ってみる」で始めると、出てきた絵は毎回それらしいのに、どれを選べばいいのか分からないまま時間が過ぎていきます。用途が決まっていれば、良し悪しの基準が決まり、指示も自然と具体的になります。
この記事では、はじめて画像生成に触れる方に向けて、作り始める前に知っておくと迷いにくい点をまとめます。
得意なことと苦手なことを先に把握する
画像生成は万能ではなく、はっきりした傾向があります。掲載時点でよく指摘されるのは次のあたりです。
- 比較的得意 … 雰囲気やイメージを表す絵、背景、質感、ラフ案の量産、下書きのたたき台
- 苦手になりやすい … 画像の中に日本語の文字を正しく入れること、同じ人物やキャラクターを別の絵でも同じ姿に保つこと、指の本数など細部の整合性
つまり、完成品をそのまま出させる道具というより、案を早く広げる道具として使うほうが噛み合います。文字は後からデザインソフトで載せる、細部は自分で直す、と決めておくと、うまくいかない部分で粘らずに済みます。
なお、苦手な部分は改善が続いている領域でもあります。「以前できなかったから今もできない」と決めつけず、必要になったときに試し直すのがよさそうです。
指示は「何を」だけでなく「どんな見え方で」まで書く
言葉で絵を頼む点は、文章をAIに書いてもらうときと同じ構造です。短い指示ほど、無難で平均的な絵が返ってきます。
たとえば「カフェの写真」ではなく、次のような要素に分けて書くと結果が安定します。
- 被写体(何が写っているか)
- 場面・時間帯(朝の窓際、雨の日、など)
- 画風(写真風、水彩、線画、など)
- 構図と画面比率(横長、正方形、寄り、引き)
- 雰囲気や色みの方向
一度で決めようとせず、出てきた絵を見て一要素ずつ変えていくと、何が効いたのか分かるようになります。この進めかたは文章の場合と共通なので、AIに質問するときのコツ。指示の書き方で答えは変わるもあわせて読むと理解が早いはずです。
素材として入れてよいものかを確認する
参考画像を渡して作らせる機能もありますが、ここは扱いに注意が必要な場面です。
他人が撮った写真、他社のロゴや商品画像、人物が写った写真などは、そのまま入れてよいとは限りません。判断に迷ったら、それが外に出て困る素材かどうかを基準にすると整理しやすくなります。この線引きの考えかたは仕事でAIを使うときに気をつけたい情報の扱いかたで詳しく書いています。
また、生成した画像を商用利用できるかどうかは、サービスやプランごとの規約で定められており、変更されることもあります。個別の可否を覚えるより、使うサービスの利用規約で「生成物の権利」「商用利用」の項目を確認するという手順を覚えておくほうが長持ちします。仕事で使う場合は、勤め先やクライアントのルールが優先されます。
公開する前に、人の目で一度見る
出てきた絵は、ぱっと見の完成度が高いぶん、細かい破綻を見落としやすくなります。公開前に一度、次の点だけ確認しておくと事故が減ります。
- 文字が入っている場合、意味の通らない字になっていないか
- 手・指・小物など、細部が不自然になっていないか
- 実在の人物や既存の作品に似すぎていないか
- その絵が伝える印象が、伝えたい内容とずれていないか
AIが出したものをそのまま使わずに一度確認するという意味では、文章のときと同じ姿勢です。AIが書いた文章をそのまま使わないほうがいい理由で書いた話が、そのまま画像にも当てはまります。
まとめ
- 作り始める前に用途を決める。基準が決まると指示も定まる
- 完成品ではなく、案を早く広げる道具として使う
- 指示は被写体・場面・画風・構図・雰囲気に分けて書く
- 参考画像として入れてよい素材か、商用利用が可能かは規約と社内ルールを確認する
- 公開前に人の目で細部と印象を確かめる
デジタルラボ金沢では、こうしたAIやITの使いかたを、初心者からOKの形で一緒に手を動かしながら学んでいます。「まず触ってみたいけれど、どこから始めればいいか分からない」という段階の方も歓迎なので、気になった方はお問い合わせからどうぞ。