独学が続かない本当の理由と、続ける仕組みの作りかた
独学が続かないのは、意志が弱いからではありません。続く仕組みができていないだけです。
やる気は毎日同じ量では出てきません。にもかかわらず多くの学習計画は、やる気が毎日同じだけあることを前提に組まれています。前提のほうが現実と合っていないので、うまくいかないのは自然なことです。
この記事では、独学が止まるときによくある3つの原因と、それぞれをどう外していくかを整理します。教材選びの話ではなく、続けかたの話です。
原因1:手応えが見えていない
いちばん多いのがこれです。勉強したのに、何ができるようになったのかがわからない。この状態が続くと、進んでいる感覚が持てないまま消耗していきます。
動画や本を眺めている時間は、知識としては増えていても、外から見た変化がありません。変化が見えないものは、続けている実感につながりにくいものです。
外しかたは、作りかけでも動くものを手元に置くことです。
- 章を1つ読んだら、そこで出てきたことを使って小さいものを1つ作る
- 完成品でなくてよい。ボタンが1つ押せる、ファイルが1つ移動する、で十分
- 作ったものは消さずに取っておく
3週間分たまると、はっきり違いが見えます。最初のころに書いたものを見返して「これ、いま書いたらもっと短くできるな」と思えたら、それが進んだ証拠です。何から作るかで迷うなら、プログラミング言語は何から始めるか。目的から選ぶ考えかたで書いたように、動かしたい場所から逆算すると決まります。
原因2:やる時間が決まっていない
「時間ができたらやる」という決めかたは、実質的に「やらない」と同じ結果になりがちです。時間は余らないからです。
続いている人の多くは、量ではなく場所と時間を固定しています。朝の20分、通勤前のカフェ、寝る前の机。決まっていれば、その時間になったときに「今日やるかどうか」を考えなくて済みます。判断の回数が減るぶん、始めるまでの摩擦が小さくなります。
コツは、続けられる下限で決めることです。1日2時間と決めて3日で崩れるより、1日15分で3か月続いたほうが、たどり着く場所は遠くなります。
もうひとつ効くのが、やめる場所を決めておくことです。キリのいいところまで終わらせず、あえて途中で止める。次に座ったとき、続きから入れるので立ち上がりが速くなります。終わるときに「次はここから」と一行メモを残しておくと、なお楽です。
原因3:詰まったときの逃げ道が無い
独学が止まる瞬間は、たいていわからないことが1つ解けないまま夜が終わったときです。翌日その続きに戻るのは気が重く、そのまま1週間空き、机に向かうこと自体をやめてしまう。
ここは仕組みで防げます。あらかじめ「詰まったらこうする」を決めておくだけです。
- まず自分で15〜30分。それを過ぎたら粘らない
- エラーが出ているなら、メッセージを手がかりに調べる
- それでも動かなければ、質問できる先に投げて、その日はいったん離れる
大事なのは3つ目です。解けないまま終わっていい、と最初から決めておくこと。翌日に持ち越すのは失敗ではなく、想定内の手順になります。詰まったときの動きかたそのものはエラーが出たときの調べかた・直しかたの基本に整理しました。
そして、投げる先を用意しておくこと。AIに聞くのでも、勉強会で会った人に聞くのでもかまいません。一人で抱えたまま何日も止まる状態を避けられれば、それで十分です。
「続いている状態」を測るものを変える
最後に、測りかたの話を。学習時間や進めたページ数で測ると、忙しい週に必ず落ち込みます。落ち込んだ週を「サボった週」と数えると、そこで気持ちが切れます。
代わりに、触った日数で測ってみてください。5分でも、前に書いたものを開いて眺めただけでも1日と数える。忙しい週でも記録が途切れないので、戻ってきやすくなります。
- 測るのは「時間」ではなく「触った日数」
- 5分の日があっていい。ゼロでない日を増やす
- 週単位で見て、月単位では反省しない
まとめ
- 独学が止まるのは意志ではなく仕組みの問題
- 手応えが見えないなら、小さくても動くものを作って残す
- 「時間ができたら」ではなく、場所と時間を固定する。下限は低く
- 詰まったら粘らず、翌日に持ち越す前提で逃げ道を決めておく
- 進み具合は学習時間ではなく、触った日数で測る
一人で続けるのがつらいときは、人と一緒にやる日を月に一度でも挟むと、それだけで景色が変わります。金沢でITコミュニティに参加するメリットとはでも触れましたが、進み具合を誰かに話すだけで、止まりかけていた手が動きはじめることがあります。
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