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観光 / 公開: 2026年8月26日

浅野川の文学散歩|泉鏡花・徳田秋聲・あかり坂を1時間で歩く

浅野川のまわりには、金沢の文学が集まっています。泉鏡花の生家跡と徳田秋聲の記念館が、川を挟んで徒歩10分圏に両方ある。茶屋街の街並みだけ見て帰るのはもったいない一帯です。

結論:1時間で「文豪2人+坂2本」を歩ける

なぜ浅野川に文学が集まるのか

金沢の中心部には2本の川が流れています。ゆるやかな浅野川は「女川(おんながわ)」、流れの速い犀川は「男川」と呼ばれてきました。「金沢三文豪」と並び称される泉鏡花・徳田秋聲・室生犀星のうち、鏡花と秋聲は浅野川の側で生まれ育ち、犀星は犀川の側。川ごとに文豪の縄張りがある、と覚えると金沢の地理が頭に入ります。

浅野川沿いには明治期成立の主計町茶屋街と、1820年開設のひがし茶屋街という2つの花街があり、川辺の情景ごと作品の舞台になってきました。

歩くコース(橋場町発着)

  1. 橋場町バス停から下新町方向へ(徒歩約3分)
  2. 久保市乙剣宮 — 鏡花の生家跡がすぐそばにある神社。境内に鏡花の句碑が立ちます。金沢における市場発祥の地とも伝わります
  3. 暗がり坂 — 神社の境内から主計町へ下りる石段。昼間でも薄暗く、花街の裏道に落ちるような数十秒
  4. 主計町の川端を歩く。三階建ての茶屋建築と浅野川がセットになった景色
  5. あかり坂 — 暗がり坂と対をなす坂。もともと名前のない石段でしたが、2008年に作家・五木寛之が命名しました。標柱には、暗い夜に明かりをともすような作品を書いた鏡花を偲んで名づけたこと、「あかり坂は、また、上がり坂の意でもある」という一文が刻まれています
  6. 泉鏡花記念館 — 鏡花が幼少期を過ごした生家跡に建つ記念館(あかり坂上がってすぐ)
  7. 浅野川大橋を渡る — 2000年に国の登録有形文化財に登録された大正のアーチ橋。橋の上から主計町の川端が一望できます
  8. 川沿いを上流へ歩き、梅ノ橋へ。歩行者専用の橋で、川面が近い
  9. 徳田秋聲記念館 — 梅ノ橋のたもと、ひがし茶屋街側にあります
  10. そのままひがし茶屋街へ(徒歩数分)

2つの記念館 — 料金も休みもほぼ同じ

泉鏡花記念館徳田秋聲記念館
場所下新町2-3(主計町側)東山1-19-1(ひがし側・梅ノ橋たもと)
開館時間9:30〜17:00(入館16:30まで)9:30〜17:00(受付16:30まで)
休館日火曜(休日の場合は直後の平日)、12/29〜1/3、展示替期間火曜(祝日の場合は翌平日)、12/29〜1/3、展示替期間
観覧料一般310円 / 65歳以上・障害者210円 / 高校生以下無料一般310円 / 65歳以上・障害者210円 / 高校生以下無料
アクセス橋場町バス停から徒歩3分周遊バス「橋場町」から徒歩3分 / ふらっとバス「梅ノ橋」から徒歩1分

高校生以下は両館とも無料なので、子ども連れの文学散歩は実質610円(大人2人でも1,240円)で成立します。

泉鏡花 — 幻想の作家は、この坂の上で生まれた

鏡花は下新町の生まれ。記念館は生家跡に建っており、作品世界だけでなく鏡花の生活感覚に触れられる展示です。幼い頃に遊んだと伝わる久保市乙剣宮、下りた先の主計町と、半径100mに「鏡花の原風景」がまとまっているのがこのエリアの面白さです。

徳田秋聲 — 自然主義の巨匠は川向こう

秋聲は浅野川を挟んだ東側、横山町の生まれ。記念館は梅ノ橋のたもとにあり、window越しに浅野川が見える立地です。幻想へ向かった鏡花と、市井の人間をあるがままに書いた秋聲。同じ川で育った同世代の2人が正反対の文学へ進んだことを、両方の記念館をはしごして体感できるのは金沢だけです。

よくある質問

所要時間はどれくらい?

歩くだけなら約1時間。記念館は1館30〜40分が目安なので、両方入るなら2時間見てください。

火曜日に行ってしまったら?

両記念館とも休みですが、坂・神社・川端の街並みはすべて屋外なので散歩コース自体は成立します。主計町の歩き方はこちらの記事へ。

どの季節がいい?

春は浅野川沿いが桜並木になります。梅ノ橋・浅野川大橋周辺の桜は別記事にまとめました。夏の夕方は川風が通り、冬は雪の坂道になります(石段の凍結には注意)。

兼六園方面から来る場合は?

周遊バスで「橋場町」下車が起点です。兼六園からの行き方にまとめています。

着物で歩ける?

歩けますが、暗がり坂・あかり坂は石段です。着物レンタルの記事でも書いたとおり、足元だけ注意してください。


※開館時間・観覧料・休館日は 2026年8月26日時点で、以下の情報で確認したものです。訪問前に最新情報をご確認ください。

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