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観光 / 公開: 2026年8月31日

秋のひがし茶屋街|10月が年間最多。紅葉の見頃と混む場所を数字で

秋は、ひがし茶屋街が一年でいちばん混む季節です。そして10月と11月では、混む場所が入れ替わります。東山のブックカフェ編集部の店から、公的なデータでその中身を開けてみました。

先に書いておくと、秋の金沢でいちばん注意が要るのは紅葉ではありません。9月の暑さと、11月の雨です。

結論:秋の要点は5つ

数字で見る金沢の秋

気象庁の平年値(1991〜2020年の30年平均)です。比較のため8月と12月も並べます。

8月9月10月11月12月
平均気温27.3℃23.2℃17.6℃11.9℃6.8℃
日最高気温31.3℃27.2℃21.8℃15.9℃10.2℃
日最低気温24.1℃19.9℃13.9℃8.1℃3.5℃
降水量179.3mm231.9mm177.1mm250.8mm301.1mm
日照時間215.9時間153.6時間152.0時間108.6時間68.9時間

読みどころは3つあります。

1つめ。10月だけが例外的に歩きやすい月です。 日最高気温21.8℃、降水量177.1mm、日照152.0時間。気温・雨・日照のどれを見ても、この3か月で10月がいちばん穏やかです。秋に石畳の街を長く歩きたいなら、10月が答えになります。

2つめ。9月と11月では、着るものがまったく違います。 日最高気温は9月が27.2℃、11月が15.9℃。ひと月半で11℃以上落ちます。「秋の金沢」とひとくくりにして服を決めると、どちらかで失敗します。

3つめ。11月は雨の月です。 降水量250.8mmは、金沢の年間で12月(301.1mm)に次ぐ多さ。日照時間も108.6時間で、8月の半分しかありません。紅葉の見頃と、雨がいちばん増える時期は重なっています。

9月はまだ夏だと思ったほうがいい

平年値でも9月の日最高気温は27.2℃ですが、直近の実績はもっと高く出ています。金沢の2025年9〜11月の実績を平年値と並べます。

平年値2025年の実績
9月 日最高気温27.2℃30.7℃
9月 平均気温23.2℃26.1℃
9月 降水量231.9mm319.5mm
10月 日最高気温21.8℃22.7℃
11月 日最高気温15.9℃16.8℃

2025年9月の日最高気温は平均30.7℃。金沢の平年の8月(31.3℃)とほぼ同じです。しかも降水量は319.5mmで、平年の1.4倍降りました。暑くて、よく降る9月だったということになります。

9月に来るなら、装備は夏のままで組んでください。石畳の照り返しは強く、茶屋街には日陰が少ない。着物レンタルを9月に使う場合も、真夏と同じ暑さ対策が要ります。

秋は年間で最も混む — ただし場所による

金沢市が毎年出している観光調査の報告書に、主要観光施設の月別利用者数が載っています。2025年の数字で、秋の3か月を抜き出しました。

施設9月10月11月その年の最多月
志摩(ひがし茶屋街)8,651人13,574人13,173人10月
兼六園164,098人223,069人306,896人4月(578,029人)
妙立寺(忍者寺)10,761人14,967人15,495人11月
西茶屋資料館4,205人5,298人5,796人11月
主要19施設の合計635,888人812,704人958,766人4月(1,315,851人)

ここに秋のひがし茶屋街の特徴が出ています。

志摩だけが10月にピークを打ち、11月はわずかに減ります(13,574人→13,173人、約3%減)。一方で兼六園は11月が10月の約1.4倍に跳ね上がり、年間でも4月に次ぐ2位。妙立寺も西茶屋資料館も11月が年間最多です。

つまり、11月に金沢へ来る人の多くは紅葉を目当てに動いていて、その人出は兼六園と寺社に吸われている。ひがし茶屋街は11月も混みますが、10月より増えるわけではありません。

実用的な結論はこうです。

なお、市内19施設の合計で見ると11月958,766人は年間2位です。街全体としては、11月が秋のピークだと押さえてください。

紅葉はいつ、どこで見るか

先に正直なところを書きます。ひがし茶屋街の中に、紅葉の名所はありません。 茶屋街は建物と石畳の町並みで、まとまった樹木がない。秋にここで見るのは、紅葉ではなく紅殻格子と黒瓦の町並みそのものです。

色を見たいなら、歩いて出る先が2つあります。

卯辰山(ひがし茶屋街の背後)

金沢市観光協会は卯辰山の紅葉の見頃を11月中旬〜下旬としています。ひがし茶屋街の背後に続く小高い山で、紅葉した木々越しに市街地と日本海が見えるのが、ほかの紅葉スポットにない点です。

卯辰山公園は入園無料で、開園時間の定めもありません。展望地点は複数あり、標高141mの望湖台からは黒瓦の家並みと日本海、白山連峰まで見渡せます。2019年に整備された眺望の丘は、東山・森山の町並みごしに金沢港から河北潟の方向を見る場所です。駐車場は364台あります。

バスなら北陸鉄道路線バスの「望湖台」下車で徒歩約1分。ただし茶屋街からは坂を登ることになるので、歩くなら靴を選んでください。

兼六園

兼六園の紅葉も見頃は11月中旬〜下旬。「紅葉山」の別名を持つ山崎山が園内随一とされ、霞ヶ池・瓢池・花見橋の水辺も名所です。

秋に兼六園へ行くなら、開園時間が10月16日に切り替わることだけは覚えておいてください。

期間開園時間最終入園
3月1日〜10月15日7:00〜18:0017:30
10月16日〜2月末日8:00〜17:0016:30

入園料は大人(18歳以上)320円、小人(6歳〜18歳未満)100円。11月3日の文化の日は無料開放されます。 ひがし茶屋街から兼六園への行き方は兼六園からの移動記事に往復ぶんまとめてあります。

秋の日程表

2026年の秋に、日にちが決まっているものを並べます。

日付できごと
9月19日(土)〜20日(日)第23回金沢おどり(石川県立音楽堂)
9月19日(土)〜22日(火)金沢城・兼六園四季物語〜秋の段〜(9月分)
10月16日(金)兼六園の開園時間が8:00〜17:00に切り替わる
10月25日(日)金沢マラソン2026(市内で交通規制)
11月1日(日)兼六園の雪吊り作業開始(唐崎松から)
11月3日(火)文化の日。兼六園が無料開放
11月7日・14日・15日・21日・22日・28日・29日金沢城・兼六園四季物語〜秋の段〜(11月分)

ライトアップは9月と11月で点灯時刻が違う

兼六園を夜間無料開放してライトアップする「金沢城・兼六園四季物語〜秋の段〜」は、9月分が19:00〜21:00、11月分が18:00〜21:00と点灯時刻が異なります(最終入園はどちらも20:45)。ライトアップ開始前の1時間は準備のため一時閉園するので、早く着いても入れません。

ライトアップ時間中の入園は無料です。兼六園では徽軫灯籠・唐崎松・噴水が、金沢城公園では石川門・玉泉院丸庭園・河北門・菱櫓・鼠多門が照らされます。

ひがし茶屋街を昼、兼六園のライトアップを夜という組み立てが、秋のいちばん素直な一日です。茶屋街の店はおおむね17時に閉まるので、時間の重なりもありません。

9月19日〜22日は宿が難しい

この4日間は、金沢おどり(19〜20日)とライトアップ(19〜22日)が重なります。三茶屋街の芸妓が総出演する金沢おどりは年に一度の公演で、県外からの来訪もある日程です。この時期に来るなら、宿と交通は早めに押さえてください。

10月25日はバスを当てにしない

金沢マラソン2026は10月25日(日)8:30スタート、15:30終了。しいのき迎賓館前をスタートし、石川県西部緑地公園陸上競技場でフィニッシュする42.195kmのコースです。

大会公式は交通規制について、車両によるコースの通行・横断ができないこと、バスの運休や路線・ダイヤの変更・遅れが予想されること、コースに面した駐車場の出入庫が制限されることを告知しています。

ひがし茶屋街へはバスで橋場町へ出るのが基本ですが、この日は午前中を中心にその前提が崩れます。10月25日に金沢にいるなら、午前は歩ける範囲で過ごすか、そもそも別の日に茶屋街を入れるほうが確実です。車で来る場合も、当日の規制図を大会公式で確認してから動いてください。

服装と持ち物

平年値から逆算した実用的な線です。

11月は日照時間が108.6時間まで落ちます。曇りと雨が基本の月だと思って、晴天前提の予定は組まないでください。

秋の一日の組み立て

10月に来る場合

茶屋街が年間で最も混む月なので、朝を茶屋街に使うのが基本です。志摩は9:30開館、店の多くは10時前後に開きます。人の少ない通りを見たいなら、9時台に着いておくのが確実です。

昼以降は金箔貼り体験のような屋内の予定を入れるか、浅野川を渡って主計町へ抜けると人が減ります。買い物は17時までに済ませてください。

11月に来る場合

兼六園を朝、茶屋街を午後に入れ替えます。兼六園は10月16日から8:00開園なので、朝いちで紅葉を見て、昼前に橋場町へ移動する流れがきれいです。

ライトアップのある土日なら、茶屋街を17時で切り上げ、18時の点灯に合わせて兼六園へ戻る形が組めます。同じ日に兼六園を2回使うことになりますが、日中の入園料320円と夜の無料開放は別勘定なので、費用は増えません。

雨の日は屋内へ振ってください。志摩と懐華樓の見学金箔貼り体験お土産の買い出しは、いずれも屋内で完結します。

秋の彼岸に来る場合

9月の彼岸の中日には、浅野川に架かる7つの橋を無言で渡る七つ橋渡りという金沢の風習があります。夜の行事ですが、昼に同じ橋を順に歩くだけでも川沿いの町並みがひととおり見られます。

よくある質問

紅葉の見頃はいつ?

11月中旬から下旬です。 金沢市観光協会は兼六園・卯辰山・金沢城公園のいずれも見頃を11月中旬〜下旬としています。まちなかではアメリカ楓通りだけが11月上旬と早め、尾山神社神苑は11月中旬です。

ただしひがし茶屋街の中に紅葉の名所はありません。色を見るなら卯辰山か兼六園まで足を伸ばしてください。

秋でいちばん空いているのは何月?

9月です。 志摩の入館者数は9月8,651人に対し、10月13,574人・11月13,173人。9月は秋の他の2か月の6割程度しかありません。

ただし9月はまだ暑い。2025年9月の日最高気温は平均30.7℃でした。人の少なさと涼しさは両立しませんというのが、金沢の秋の正直なところです。

10月と11月、どちらがいい?

歩きやすさなら10月、紅葉なら11月です。

10月は日最高21.8℃・降水量177.1mm・日照152.0時間と、秋で最も条件がいい。ただし茶屋街は年間で最も混む月です。

11月は紅葉が見頃で、ライトアップも7日あります。一方で降水量250.8mm・日照108.6時間と天候は崩れやすく、兼六園の混雑は10月の約1.4倍。天気に賭ける月だと思ってください。

ライトアップは何時に行けばいい?

9月は19:00、11月は18:00の点灯です。閉園は21:00、最終入園は20:45。開始の1時間前は準備のため一時閉園するので、その時間に着いても入れません。

11月なら、17時に茶屋街を出てバスで兼六園下へ移動し、18時の点灯に合わせるのがちょうどいい配分です。

秋に着物で歩ける?

10月と11月は着物に向いた季節です。日最高気温21.8℃・15.9℃で、夏のような暑さの問題がありません。

ただし雨は考えてください。11月は降水量が年間2位です。着物レンタルを使うなら、雨天時の対応(傘の貸し出しや時間の扱い)を予約時に確認しておくと安心です。9月に着るなら、真夏と同じ暑さ対策が要ります。

秋の茶屋街は何時まで開いている?

店の多くは17時前後に閉まります。 志摩は9:30〜17:30(冬期12〜2月のみ17:00)、懐華樓は10:00〜17:00です。

秋は日が短くなっていくので、体感で「まだ夕方」と思っているうちに閉店時刻になります。見る・入る・買うは17時で終わると考えて、夜はライトアップや食事に振ってください。夜の店の一覧は店舗一覧にまとめています。


※気温・降水量・日照時間の数値、入館者数、施設の料金と開園時間、イベントの日程は、2026年8月31日時点で以下の公的資料・公式サイトで確認したものです。気象は平年値と実績、施設情報とイベント日程は変更されることがあるため、訪問前に最新情報をご確認ください。

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